PROXYの解説です

講義1：プロキシおよびIEにおけるセキュリティー

　第1回目はプロキシについてです。普段からUG系のサイトを徘徊しているネットワーカー諸氏には簡単過ぎてつまらないかもしれません。いや、バカバカしくて読んでられないでしょうね。仕方ないです。
　初心者でもわかるよう詳しく説明していきますので。

　そもそもプロキシとは何でしょう？今、手元にある英和辞典で「proxy」を引いてみたら、「代理」とありました。まったくそのとおりです。・・っていってもさっぱりわかりませんね。
　普通インターネットでホームページなどを閲覧する場合は、ユーザーがリクエストしたページをそのサーバー返す、という非常に単純なものです。
　ここでプロキシという（代理）を設定するとどうなるのか説明します。
　まず、見たいアドレスをリクエストすると、それは直接目的のページのあるサーバーには行かず、プロキシサーバーというところに行きます。そして、プロキシサーバーが目的のページのあるサーバーにリクエストするのです。そして目的のページをサーバーがプロキシサーバーに返し、それをプロキシサーバーが一時的に記憶して、その記録をユーザーが読むわけです。ああ、ややこしい。
　要はユーザー→プロキシ→サーバー→プロキシ→ユーザーということです。
　つまり、プロキシサーバーがユーザーの代理としてサーバーとのやりとりをするのです。

　・・プロキシの意味はわかったでしょうか？
　次はそんなことをして一体何のメリットがあるのか考えます。まず、頻繁にアクセスするページが高速になります。これはさきほども述べたように、プロキシサーバーはリクエストされたページを一時的に記憶するからです。
　そして、最大のメリットは匿名性です。サーバーにアクセスするのはユーザーではなくプロキシなので、相手のサーバーに自分のIPが漏れないのです。
　IPというのはあなたのいろいろ情報を詰め込んだ住所みたいなものだと思ってください。情報というのは、どのプロバイダを利用しているか、どんなブラウザか、どこからこのページにやってきたか、などで他にもいろいろあります。プロキシを使わない場合はこれらの情報が全部向こうに伝わっています。 (ただし、プロキシによっては情報が筒抜けになっている場合があります。漏れているかどうかはTOPにある「診断君」でチェックして見てください。また、TOPのプロキシリストも参考にしてください)

　次にプロキシの設定方法です。例としてIE5で解説します。簡単です。「ツール」→「インターネットオプション」→「接続」→「設定」で、真中にある「プロキシサーバーを使用する」をチェックして、アドレスとポート番号を入力するだけです。IE4もほぼ同じです。
　例として、プロキシリストにある一番上のプロキシを設定してみましょう。アドレスは「209.27.52.15」、ポートは80です。そして診断君にアクセスしてみてください。
　診断結果のうち、一番上にあるREMOTE_HOSTというのがもっとも重要です。ここは生IPとも言います。プロキシを使用していなかったり漏れるプロキシを使用しているとここにあなたのプロバイダが出てしまいます。

　では次にプロキシのデメリットを述べます。
　プロキシの弱点は大きく2つあると思います。1つは遅いことです。何度も訪れるページは確かに高速なのですが、初めて訪れるページはかなり遅いです。速度はプロキシによってさまざまですが、一概に遅いと言えます。
2つめはアクセス制限がある、ということです。「ページが表示されません」とか「このページへのアクセスは認められていません」などと出たら、プロキシが原因かもしれません。
　なぜ、アクセス制限があるかというと、匿名性の高いプロキシを使うと身元がバレない（正確にはバレにくい）ため、BBSなどでいろいろと悪さをする者がいるからです。「バレにくい」というのは、調べるのに非常に手間がかかるために普通はやらないというだけで、その気になれば身元（生IP）を割り出すことは簡単です。
　ちなみに、有名なT-CUPのBBSではさきほど例に挙げたプロキシ「209.27.52.15」を使用しての書きこみは禁止されています。

　それから補足として、プロキシにプロキシを設定するという、いわゆる他段プロキシというのも存在します。目的のサーバーにたどりつくまでに10個のプロキシを経由する、なんてこともできます。とてつもなく遅いですがとてつもなく匿名性が高いです。やりかたはちょっと敷居が高いと思うので、今回は保留です。
　いや、やりかたは簡単なんですが、他段プロキシには他段可能なプロキシを使う必要があるのです。どのプロキシでも重ねられるというわけではないんです。
　それで、他段可能なプロキシというのは探すのがけっこう面倒なのです。

　・・・というわけで、もうあまり書くことがないのでさっそくですがまとめます。
　結論としてプロキシは必要なのでしょうか？僕は特に必要ないと思います。IPというのは速度を落としてまで隠すようなものではないと僕は考えています。そのIPを悪用される可能性もほとんどゼロに近いです。
　しかし。あなたがもし一般にアンダーグラウンドと呼ばれるサイトに行くならプロキシは利用したほうがいいかもしれません。特に、海外ではトラップが非常に多いので、情報は隠すに越したことはないのです。あ、トラップで思い出しました。
　そういう危なげなサイトに行くときはCookieやJavaやActiveXなどはオフにしておくべきです。いつのまにかウィルスが混入されていたり、国際電話がつながっていたり、ブラウザがクラッシュしたり、なんてことは結構起こります。
　設定方法はまたまたIE5を例として挙げます。「ツール」→「インターネットオプション」→「セキュリティ」でセキュリティレベルを「高」にするか「カスタマイズ」で一項目ずつ「無効」に設定してください。IE4の場合はCookieの設定が「ツール」→「インターネットオプション」→「詳細設定」にあります。

　さて、あまり考えず一気に書いたのでいくらか誤植や間違いがあるかもしれません。それらはBBSで指摘していただけるとありがたいです。
　最後に。普通のサイトにしか行かないならプロキシの知識は必要ない。
　・・・って言ったらここの存在意義がないかな・・

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